土星探査機「カッシーニ」からの映像を公開したNASAから見るNASA、JAXAの予算
1997年に打ち上げられた土星探査機「カッシーニ」による最新映像が、NASAから発表された。新しい映像は土星のリングに接近し、撮影され、土星の細かなリングの構造がしっかりと捉えられている。
カッシーニは打ち上げから7年かけて土星の軌道へ突入。その後も軌道上から、新しい衛星の発見や、衛星タイタンへの探査機放出などさまざまなミッションをこなしてきた。
カッシーニは2017年4月から始まるミッション最後のミッションで、土星の約1600キロ上空から直接飛び込み、大気との摩擦で燃え尽きる9月15日までのデータを記録する計画。
また、1960年代に、アメリカの宇宙飛行士として初めて地球の軌道上を3周したジョン・グレンを、影で支えた3人のアフリカ系アメリカ人女性を描いた「Hidden Figures」は、現在アカデミー賞3部門にノミネートされている。
NASA最大のロケットを設計する女子大生。その頭脳は「クーポン」で鍛えられた
多くの功績があるが、有名なものとしては、月面着陸があげられる。1969年7月20日アポロ11号が月面に着陸し、ニール・アームストロングとバズ・オルドリン両飛行士が人類として初めて、地球以外の天体の上に降り立ち、人類初の月面着陸を成し遂げた。
日本航空宇宙工業会の行ったクリストファー(クリス)・ブラッカビー氏(Mr. Christopher Blackerby)の「NASAの宇宙活動」という特別講演によると、
NASAの2016年度予算要求額は186億ドルでアメリカ合衆国政府予算の約0.5%となっている。
1960年代後半のアポロ計画が佳境の1966年には当時の金額で約59億ドル(2014年の金額換算では約435億ドル)の予算があり、NASAの予算は政府予算の4.4%を占めていた。
現在のNASAの主要プロジェクトは以下4つ。
①James Webb Space Telescope(宇宙望遠鏡)
②冥王星をFly by(接近通過)観測を行うNew Horizons探査機
④2030年代に火星に人類を送り込む。
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一方、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)の2016年度の予算は1821億円。
日本の平成28年度一般会計予算は約96.7兆円であり、予算の約0.2%を占めている。