「将来の夢とは何か」から見る 高校生の『人生の目標』(アメリカ・中国・韓国の国際比較もあり)
日記:「あなたの将来の夢は何?」を読み、興味深かったので、「人生の目標」について調べてみた。
国立青少年教育振興機構の「高校生の生活と意識に関する調査報告書(平成27年)」によると、
『これからの人生をどのような目標をもって生きたいか』という質問に対する、
日本の高校生の回答は以下の通り(1+2で降順ソート)
就職活動など特定の場面では「夢」=「仕事を通じて達成したいこと」となるのだと思うが、
「人生の目標」となると、上記のような回答が得られている。
増田の夢は
私にとっての夢は特定の職に就くことではなく 自分の好きな時に水族館や、展覧会や、映画を見たり、何か素敵な体験をする事
とのことなので、
調査報告書での回答では「のんびりと気楽に暮らすこと」が近いかもしれない。
また、同様の調査をアメリカ、中国、韓国でも行っており、
「とてもそう思う」の上位3つはそれぞれ以下の通り。
アメリカ
自分が幸せと感じること |
89.4 |
自分の趣味を生かす暮らしをすること |
86.5 |
円満な家庭を築くこと |
78.1 |
中国
自分が幸せと感じること |
74.5 |
円満な家庭を築くこと |
71.2 |
自分の趣味を生かす暮らしをすること |
57.7 |
韓国
自分が幸せと感じること |
77.5 |
自分の趣味を生かす暮らしをすること |
70.5 |
円満な家庭を築くこと |
68 |
さらに日本とそれぞれの国の回答傾向の違いを調べるために、
Ave.{ (日本の回答-各国の回答)^2}を算出した。
(擬似分散みたいなもの)
例えば、「自分が幸せと感じること」の日本とアメリカの回答傾向の違いは、
{(日本の「1:とてもそう思う%」-アメリカの「1:とてもそう思う」)^2
+(日本の「2:まあそう思う%」-アメリカの「2:まあそう思う」)^2+…}/5
その結果を見ると回答傾向が大きく異なるのは、
「自分の趣味を生かす暮らしをすること」「お金持ちになること」
一方で回答が類似するのは、
「自分が幸せと感じること」「のんびりと気楽に暮らすこと」
平均擬似分散は以下のようになった。
調査手法による違いも影響するが、
3か国の中で日本の回答傾向はアメリカと大きく異なり、中国と近い。
アメリカ163.25
中国37.08
韓国45.77